第2期 エアフロ置換計画(3) 

                               「エアフロ置換委員会」


「ポルシェ・エアフロ」 データ修正開始! 決戦の時は近い!(のか?)   

ひとまず、ポルシェのエアフロでアイドリングできるようにデータを書き換えます。
今回は、データロガーを使わずにエアフロ電圧を測定し、そこから変換データを、
作成しました。今回も16進数の扱える電卓が活躍します。
 (上の写真の電卓ですが、16進数と10進数の変換機能付きの物です。
  学校を卒業してから買ったので、もう、かなり年代モノですよねぇ。)

   

 「使用機材」

車載している機器を駆使して、データ取りしました。
オレンジ色の目盛りの付いた物が
「エアフロ電圧計」です。

見にくいのですが、右下の赤い数字が
エアフロ電圧変換ROMモニターです。
吸入空気量に応じて、どこのアドレスを
読んでいるのか見当を付けます。

その下に3個のボリュームが有りますが、
簡易D−ジェトロ実験基板です。

左下の黒いメータが「ブースト計」ですが
その上が「HKSのEVC」、
さらにその上が「pivot のデータロガー」です。
インジェクター開弁率やエアフロ電圧がモニター
できます。

今回は、これが活躍します。

   
  (余談) ROM書き換えする、もう一つの理由。

最近、シルビアのエアフロの調子がおかしい?
アイドル時のエアフロ電圧が、高すぎてカブリ気味である。エアフロを洗浄したが変化なし。
しかし、アイドル時のエアフロ電圧電圧を下げると調子が良くなる事を発見。
過去、数年間で、このような事は無かった。
また、車検の為にノーマルエアフロに戻したら、今回は特に調子が良い。
今年に入ってヘッド交換したからか?(同じ形式の物だが、インジェクタが微妙に大きい)
とにかく、プラグもススけるので、ROMを書き換えよう・・・。

   

「作業手順」

簡易D−ジェトロ実験基板は、ボリュームを使って「任意の電圧」
をエンジン・コンピュータに入力できる。
この機能を使い、エンジンが調子良く回るように調節し、
エアフロ電圧を求めるのである。
データ取り 車を停めた状態で、ゆっくりアクセルを踏みこんで行き、調子の
悪いポイントを探す。
その時、エアフロ電圧を、簡易D−ジェトロ実験基板に切替え
ボリュームをエンジンが調子良く回るように調節し、その電圧を
「pivot のデータロガー」で読み取る。
電圧を監視するには、「エアフロ電圧計」を見ているが「pivot の
データロガー」は、デジタル表示なので「2.78V」という具合に
エアフロ電圧を表示する。あとで16進数に置き換えてデータ化
するには、こちらの方が良い。

なお、全てのデータをこの方法では取れないので、キリの良い
ポイントを狙って、数カ所のデータ取りを行う。

データ作成 MS-DOSアプリで、16進数のデータを入力するソフトがある。
これを使い、データ取りできた数カ所のデータを入力する。
データとデータの間を計算して補完し、データを埋めて行き、
それをHEXファイルで保存しておく。
ROM焼き 秋月電子のROMライターのコントロールソフトを起動し、
生ROMのブランク・チェックを行う。
その後、保存しておいたHEXファイルでROM焼きを行う。
実走行テスト 焼き付けたROMをエアフロ電圧変換基板にさし、エンジンをかけて
テスト。

今回、手製のデータロガーを使わなかったのは、残念ながらアテにならない為である。(爆)
厳密には、ポルシェ・エアフロの出力を基準にシルビアのエアフロの出力を計測するのだが
エアフロの吹き返しなどの外因が、どちらの物か分からなくなってしまった。
元のフラップ式のエアフロを使った時は、それほど問題はなかったが、今更そこからデータを
取るのも面倒だし・・・。
手製のデータロガーを使った場合、実走行しながらデータ取り出来て良かったのだが
今回はそれが出来ないので、ちょっと手間ではある。

しかし、この方法はエンジンコンピュータへの擬似信号(エアフロ電圧)を
ボリューム一つで作り出せるので(0〜5Vの電圧を与えるだけ)
応用し易いのではないだろうか。

 ただ、データ取りの際は、周囲りに充分「心配り」が必要です。

空ぶかしの連続です。
私が車検から戻ってきたままのノーマルマフラーなのは、実はこのデータ取りの為?
(それでもウルサイですよ。)
エアフロ電圧変換基板のROMアドレスを見て、大体一定間隔でデータを取ります。
2000回転から6000回転まで、じわじわ踏んでいきますが、ブォン、では無く
ブーーゥーーウーーーォーーーオーーーオオーーーオオオーーーーン ・・・という感じ
で、まるで飛行機のエンジン始動音のようです。ノーマルマフラーでも、とても家では
出来ませんので、山の中の、人家のない、高速道路を跨ぐ橋の上でやってます。
ちょっと怖いですね。(いろんな意味で)
 

 「作業結果」

シルビアのエアフロのアイドル時の不調は解決。

ポルシェ・エアフロの方も、アイドリングはするようになりました。

その後、調子に乗って全ての領域のデータを書き換えましたが、
シルビア/ポルシェ・エアフロ共に、フルスロットル時が濃すぎて
不調に・・・。(爆) 

データ取りの時は、空ぶかしでしか取っていなかったので
フルスロットル時は、予測で手修正した事が原因です。

ま、いつも、こんなモンです。 ROM書き換えましょう。 ・ ・ ・
って事で、データを修正して、テスト走行を繰り返しています。
 

シルビアのエアフロのデータも取り直してROMを焼いたのですが
今までとは一変して、エンジンフィールが良くなり、内心驚いていますよ。

さらに、そこそこ ポルシェ・エアフロで走行が可能 になってきました。
 (まだ、ハーフスロットルでギクシャクするポイントは有りますが・・・ )

さすがに、フルスロットルでの実走行時データの収集が難しいです。(シャシダイ欲しい?)

 それでだな、次の手は、コレだぁ!

秋月通商のデータロガーキットです。

最速でも1秒間隔のサンプリングなので
使えないかと思っていましたが、4チャネル
計測できます。

収集したデータは、パソコンに吸い上げ
保存できますが、このデータは簡単に
エクセルに移植できるので大助かりです。

サンプリング速度は、時間をかけて
大量にデータを収集すれば何とかなる
ような気がして来ました。

統計学とかの、お話は苦手ですが・・・。

ただし、そのままではダメなようです。フルスケールが 4.98V の為です。
私の車のエアフロは、最大 5.02〜5.06V位の電圧を出力するので、
前回使った「自作データロガー」は、フルスケールが 5.12V でした。

さいわい、秋月のデータロガーキットは、電源電圧を 5.12Vまで上げてやれば
フルスケールを 5.12V に出来るはずです。

このあたりから、攻めてみましょうかね。 

 もう1つの、お道具(ROMライター)

なんとNECの9801FSに MS-DOS(Ver3.3D)で、ROMライターや
Z-80のアセンブラなどのアプリを走らせている。
右上の基板は、かの有名な(?)秋月電子のROMライターキットを組んだ物。

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                                              sub3e: 2001.12.24